2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ

« からだサイエンス | トップページ | 電子レンジと携帯電話は同じもの? »

2011年4月23日 (土)

冬の鷹

吉村昭の代表作「冬の鷹」を一気に読んだが、こんなに面白い読み物は今までにあまりないと感じるほど興味深く、印象の強い小説だった。舞台は鎖国状態の日本、長崎の出島にオランダ人がさまざまな西洋の情報をもたらしている。将軍吉宗は洋書の入手を非公式に許可、世界各国の情報を得る必要を感じている。この物語の主人公「前野良沢」は実際の解剖と見比べて『ターヘル・アナトミア』の正確さに驚嘆し、杉田玄白とともに翻訳しようと考える。しかし、当時の日本には通訳はいるのに文字を読み書きできる者がほとんど居らず、従ってオランダ語を日本語に訳せる辞書もない。唯一 フランス語~オランダ語 の辞書があるのみ。実際に杉田玄白にはオランダ語を翻訳する力はなく、前野良沢がほとんどの翻訳業を請け負うが、困難を極める。私たちが辞書もない多国語のしかも医学書を翻訳しようと思うだろうか、それを人生50年の時代に前野良沢はすでに47才からこらえきれない情熱に逆らえずに始めてしまうのである。同世代の平賀源内の派手な出世ぶりと没落ぶり、最後は殺人までおかし、獄中で亡くなるなど、全く知らなかった。さて、ありとあらゆる苦難を乗り越え、発禁処分まで覚悟して発刊された「解体新書」にはメインの訳者「前野良沢」の名が無い。とにかく読んでのお楽しみ。幸せな4時間ほどでした。
Jouyamasakura_2 今日松本は雨、昨日の強風と今日の土砂降りの雨で今年の桜は大体終わりだと思う。
お花見の自粛などに見回れはしたが研究所からほど近い城山公園の桜は今年も綺麗だった。
桜は満開もいいが、花が開く前の数日間もうはじけそうなつぼみの色もいい。黒っぽい幹の桜が遠目にほんのり赤っぽく見える。

松本市内から約2km北、池上研究所から車で5分くらいのこの城山公園は解体新書から遡ることやく90年、松本藩領の多数の百姓が参加した大規模な百姓一揆(貞享騒動あるいは加助騒動)の先導者18人を処刑した場所でもあるので義民記念館  が隣に建っている。ここから最期に加助がにらむと松本城が傾いたそうな。Jouyamasakura2_3

« からだサイエンス | トップページ | 電子レンジと携帯電話は同じもの? »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/538886/51474962

この記事へのトラックバック一覧です: 冬の鷹:

« からだサイエンス | トップページ | 電子レンジと携帯電話は同じもの? »